乳腺炎 ー 母乳育児コラム
2023年5月28日

乳腺炎

一度は聞いたことがあると思いますが、実際どのようなものかは経験しないとなかなかイメージしにくいものですね。経験談を聞いたり、調べたりしてこわーいイメージだけ膨らませてる方も多いでしょう。

やはり、一度乳腺炎になった方は二度となりたくないとおっしゃいます。

 

乳腺炎とは、乳房に起こる炎症で、細菌感染を伴うものと、そうでないものがあります。(非感染性、感染性がある)

母乳がたまった状態が続いて炎症を起こした状態(非感染性乳腺炎)でも、そこに感染が起こると感染性乳腺炎に移行し、重症化することもよくあります。早めの対処、ケアが非常に大事です。

乳腺炎の辛いところは、ひどくなると、おっぱいの痛みだけではなくて、発熱などの全身の症状があって辛い、また、対処法がおっぱいを出すことなので、しんどくても授乳や必要時は搾乳をしなくてはいけないというところです。乳腺炎を起こしていると母乳の味が変わり、赤ちゃんが思うように飲まないなんてことも重なったりします。

 

・乳腺炎を起こしている部分の痛み、腫れ 

・乳房に赤み、圧痛、熱をもった部分がある

・発熱(微熱から38度を超えることもあります)         

・悪寒(ゾクゾクとした寒気で、発熱する場合に起きたりします)                      

・風邪をひいたときなような体の痛み、頭痛    

などが自覚症状として感じることが多いです。風邪のような症状から自覚し始める場合もあります。

 

原因として多いのは、母乳が乳房の中にたまりがちになること。毎回の授乳でおっぱいが空っぽになる、ということはないのですが、分泌されたおっぱいがスムーズに流れることが予防になります。赤ちゃんが効果的によく飲みとってくれる、難しい場合は搾乳などでおっぱいを軽くすることが大事です。

一見うまくいっている授乳も実は浅く吸わせていて効果的に飲みとっていない・乳頭痛があり思うように吸わせられない・母乳量が十分なのにミルクを補足しているケース・分泌過多、など、おっぱいがたまりがちになる原因は様々です。

乳頭に傷がある場合は、感染の原因となることもあり注意が必要です。

また、育児中のお母さんは、まとまった睡眠が取れず疲れがたまっています。感染への抵抗力も低下している場合が多く、様々な要因が重なって、乳腺炎は起こります。

分娩から3週間以内、急な卒乳に伴って起こることが多いとされますが、どの時期でも起こる可能性があります。

 

 

乳腺炎は基本的に予防することが可能な疾患です。

一日に何度もあげる母乳です。今、うまくあげられているかな?上手に飲んでくれているかな?おっぱいの調子はどうかな?少し気にしながらあげてみましょう。

よくわからない、心配なときは早めに相談したり、ケアをうけ、現状を把握することが、つらい症状の予防につながると思います。

 

 

 

 

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